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アスト税理士法人
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中小企業関連

金融機関に提出する決算書を作成するうえでの注意点を教えてください。

 金融機関は、主として決算内容にもとづいて、融資先の会社を債務者区分しています。つまり「格付け」をしています。
このとき、粉飾した決算書を出すことは論外ですが、ただ漫然と作成した決算書よりは、下記の点などを踏まえて決算書類を作成したほうが望まれます。

  • 相殺適状の債権債務は、そのままにしないで、必ず相殺する。
  • 社長からの借入金などは、なるべく長期借入金にする。
  • 必要に応じて、社長借入ではなく増資の手続きをとる。
  • 業績のいい子会社があれば、その決算書類をも提出する。
  • 不要な固定資産は、バランスシートから排除する。
    (遊休資産、ゴルフ会員権など)
  • このときに処分損が出たら、必ず特別損失とし、営業利益や経常利益には反映させない。
  • 安易に雑損(営業外費用)を使わない。特別損失は特別損失として表示する。

 これらのポイントに留意すると、金融機関が債務者区分で活用している各種の経営指標(流動比率、自己資本比率、売上高経常利益率など)が、アップすることがあります。一見瑣末なことのように思えても、これらを軽視しないことをお勧めします。

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大会社と中小企業では、決算書作成をするうえで、相違点はありますか。

 大会社の場合には、会計基準が厳格に適用されますが、中小企業の場合には、簡便的な会計処理をすることが容認されることがあります。
 たとえば、退職給付債務などは、大会社の場合には、年金数理を用いた厳密な計算が要求されるのに、中小企業の場合には、単純に、期末における要支給額にもとづいた会計処理が容認されます。
ですから、会計基準の準拠の度合いに関して、中小企業は、大企業よりも、いくぶん簡素な会計を行なうことができます。

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中小企業の決算書を読む上での重要ポイントを教えてください。

 中小企業の決算書の三大特徴は下記のとおりです。

  • 経営の成果は、損益計算書の利益ではわからない。
    役員とその一族に支払われる経費(代表的なものは役員報酬)を加算して、はじめて経営の成果がわかる。
  • 同族関係者からの借入金は要注意項目である。
    (イ) 負債と資本の中間的な性格がある。
    (ロ) 財務状況が極端に悪い会社では、金融会社からの借入金が社長借入金と表示されることもある。
  • 利益操作の介入余地が大きい。
    会計監査や銀行の金融庁検査などが一切はいらない。

 このうち、3は論外としても、中小企業の業績の良否を評価するうえで、1と2は、きわめて重要なポイントになります。
 ですから、中小企業の決算書を読むときとは、この要素を最重要視したうえで、経営内容の良否を吟味することが必要になります。

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前期に大赤字を出してしまいました。2期連続で赤字決算をしたくないと思います。何かアドバイスをお願いします。

 ときどき、弊社では、ご質問のような場合には、新しい事業年度に入った直後に、窮余の策として、役員報酬を劇的に切り下げることを進言することがあります。
この場合、次のメリットが考えられます。

  • 役員の所得税と社会保険の負担が軽くなる。
  • 会社には、青色欠損金の繰越があるので、黒字を出しても法人税の負担は増加しない。
  • 役員の社会保険料によって会社負担の法定福利費も下がる
  • 役員からの借入金がある場合には、これを毎月返済してゆく。これによって、役員の手取りは下がらず、貸借対照表の負債も縮小してゆく。

 たとえば、オーナー社長が、月給150万円(年額1800万円)を受け取っている場合、これを劇的に、月給8万円(年額96万円)にします。これによって、オーナー社長の所得税と社会保険料は、極端に小さくなります。
 当然のことながら、損益計算書に計上される人件費は1704万円減少します。これが、損益計算書の各種利益(営業利益、経常利益、当期純利益)を一時的ですが、一気に押し上げることになります。
 この場合、役員の手取り収入を確保するために、オーナー社長からの借入金を毎月一定額ずつ返済してゆきます。また、役員からの借入金がないのであれば、それこそ窮余の策として会社が役員に貸し付けることを進言することがあります。この場合、無利息だと税務上、会社が役員に経済的利益を供与したとみなされるので、利息を徴収します。
 また、給与月額が5万8千円を下回ってしまうと、健康保険に加入できなくなるので、下げすぎには注意が必要です。
 筆者は、給与所得者は、所得が100万円までは、国税も地方税も所得税がゼロになるので、どんなに役員報酬を下げても、年額100万円程度は役員報酬を払うように助言します。
 また、このような窮余の策を講じざるをえなくなった会社のなかで、月次決算を疎かにしてきた会社は、ぜひ、これを機に月次決算を推進してほしいと思います。
 筆者の経験によれば、毎月の決算情報が、遅くとも翌月の15日ごろまでに社長に報告され、社長と経理担当者(もしくは関与税理士)が意見交換をしている会社には、赤字になりにくいという傾向があります。
 というのは、つねに自社の経営状況をチェックしている会社の経営者は、採算の問題意識が強いので、不況対策を講じるのも早ければ、安易な設備投資をもしないという特徴があるからです。
 また、会社の経営というのは、経営者のメンタリティが如実に反映されるものであり、月次のデータを見ながら経営をしている経営者は利益獲得に意識を集中させる度合いが、そうでない経営者よりも強くなり、これが高採算につながっているのだと考えられます。
 これは、ちょうど、なかなか体重計に乗らない人がメタボリック症候群なり、体重を減らそうと体重計に乗り出したところで、体がスリムになってゆくのに似ています。要するに計数管理に強い会社は、不況にも強いのだと思われます。

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